Wordの高度な検索と置換《超基本001》

Wordの「高度な検索と置換」は呪文のような記号で、魔法をかけます。

 

下の例文から、[ ]と[ ]に挟まれた文字を選択します。

[ ]は半角です。

この魔法は、とても役に立つ魔法です。


①「検索対象」に [ を入力しますが、検索されません↓

[ は、検索条件で使われる呪文なので、検索されないのです。

 

 


②そこで「検索対象」に呪文を足して \[ とすると、

[ が選択されました↓

\ は、検索対象であることを指示するための呪文です。

つまり [ ] を検索するには、呪文を足して、[ を \[ にし、] は \] です。

 

 


③「検索対象」に ? という呪文を足して、 \[?\] と入れると、

 [ ] と [ ] に挟まれた文字がひとつだけ選択されます↓

 \[?\] は、[ ]と[ ]に挟まれた文字をひとつ、という意味です。

 

 


④「検索対象」に \[??\] と入れると、 [ ] と挟まれた文字がふたつだけ選択されます。

 \[??\] は、[ ]と[ ]に挟まれた文字をふたつ、という意味です。

? の数だけ、文字数が増えます。

 

 


⑤「検索対象」に \[???\] と入れると、 [ ] と挟まれた文字がみっつだけ選択されます。

 \[???\] は、[ ]と[ ]に挟まれた文字をみっつ、という意味です。

 

 


⑥「検索対象」に \[*\] と入れると、 [ ] と挟まれた文字が数に関係なく選択されます。

 \[*\] は、[ ]と[ ]に挟まれた文字をゼロ以上、という意味です。

上の赤い枠で囲まれた箇所は、文字がないのに選択されました。

 

 


Wordの高度な検索と置換は、InDesignの正規表現と似ています。

本文組みで活躍する技です。

 

 


まとめ

  1. [ ] のように、選択されない記号がある。
  2. 選択されない記号には、前に \ をつける。例)\[
  3. ? → 任意の文字をひとつ ※任意の文字とは、なんでもいいから文字、という意味です。
  4. ? の数だけ、選択される文字が増えます。
  5. * は、任意の文字をゼロ以上、という意味です。

? * \ のような呪文を使って、高度な検索と置換をするという話なんですが、わかりますかね?

いまはまだ、雰囲気だけを感じてください。

Wordで、日本語文のなかの半角「,」だけを全角にします。確認しやすいように、蛍光ペンをひきます。

Wordで、日本語文のなかの半角「,」だけを全角にします。確認しやすいように、蛍光ペンをひきます。

下の青い囲みの「,」は、半角です。

ふたつの手法を紹介します。


①高度な検索と置換です。

検索対象 → ([!A-Za-z])(,) ※すべて半角入力

置換後の文字列 → \1, ※\1のうしろに、全角の「,」

「ワイルドカードを使用する」にチェックを入れる。

置換後の書式 → 蛍光ペン


③全角の「,」に置換され、蛍光ペンがひかれました。

 


もうひとつの方法。

①下のサンプルで、


②検索対象 → ([\!-~])[,]([\!-~])

オプション → ワイルドカード

置換後の文字列 → \1, \2

置換後の文字列 → 目視できるように、蛍光ペン


③スペースが入りました↓

なんども書くけど、蛍光ペンは修正箇所を目視するため。

Wordで編集するとき、蛍光ペンで印をつけると便利。

Wordで編集するとき、半角と全角の「,」が混在していたら、蛍光ペンで印をつけると間違いを探しやすいです。

①半角と全角の「,」が混在しています↓

②高度な検索と置換を開き、全角の「,」を検索対象にコピペします。

ワイルドカードにチェックをいれます。

③置換では、置換後の文字列を蛍光ペンにします。

④蛍光ペンがひかれた箇所は正しく、蛍光ペンのない箇所は半角ということになります。手動で修正します。


⑤逆に、半角の「,」に蛍光ペンをつけると↓

どちらか、お好きな方を!

 

Wordの検索と置換《半角⇄全角》

Wordの検索と置換《半角⇄全角》です。


半角のカタカナを全角にします。

検索対象 → [、-ン]


半角カタカナ以外も選ばれましたが、気にせず↓


「全角」を指示します↓


全角のカタカナになりました↓


次に、全角の数字を半角にするには、

検索対象 [0-9] ※数字だけ全角入力、ほかは半角入力


全角数字が選ばれるので、「半角」を指定します↓


半角になりました↓


追記→Wordで、ひと桁の数字だけを全角にする方法


検索対象一覧です(参考サイト)↓

全角数字 [0-9]
半角数字 [0-9]
全ての数字(半角/全角)  [0-90-9]
半角英字 [a-zA-Z]
全角英字 [a-zA-Z]
全ての英字(半角/全角) [a-zA-Za-zA-Z]
全ての半角英数字(半角記号含)  [\!-~] ※参考サイト
全角英数字 [0-z] (又は[0-9a-zA-Z] 
全角文字(英数字以外。ひらがな/カタカナ/漢字/記号) [、-龠]
全角文字(ひらがな/カタカナ/漢字/記号/英数字)… [、-龠0-9a-zA-Z]
漢字 [一-龠]
日本語(全角英数除外) [、-龠]
日本語(全角英数記号、カナ含む) [、-ン]

Wordの高度な検索と置換の基本/半角のかっこを全角に変換する方法

下の例文は、半角と全角のかっこが混在しています。


検索と置換の検索対象を ( にして検索すると↓


青い半角かっこがハイライト表示されました↓


「文字種の変換」で「全角」を指定します↓


全角に変換されました。


上の手順に慣れたら、ハイライト表示せずに一括で処理します。

検索対象を (

置換後の文字列を (

「すべて置換」をクリックすると↓


全角に変換されました。

Wordの高度な検索と置換で、特定の単語だけ全角(or 半角)にする方法

すべての英語を半角に変換したのち、全角のままにしたい特定の単語があるのなら、例えば、半角のCatchを全角にするとき。

検索対象 → Catch

置換後の文字列 → Catch

「大文字/小文字[A/z]」にチェックを入れてから、検索と置換↓


CatchがCatchに変換されました。

「大文字/小文字[A/z]」にチェックを入れたので、下の青字のcatchは変化していません。

Wordの高度な検索と置換で、英語をすべて半角にする方法

すべて英語を半角に統一します。


下の英語は、半角と全角が混在しています↓


高度な検索と置換で、「検索結果をすべてハイライト表示する」にすると↓

検索対象 → [A-Za-z]


全角の英語のにが、青いアミでハイライト表示されました。


次に、「文字種の変換」を「半角」にします↓


半角に変換されました。


もし、全角のままにしたい英語があるのなら、記事「Wordの高度な検索と置換で、特定の単語だけ全角(or 半角)にする方法」へ。

 

Word原稿をもらったら、最初にすること。〈横組み編その1〉ひと桁数字は全角、ふた桁以上は半角に揃える。

Word原稿をもらったら、最初にすること、横組み編その1です。

まず、数字。

  1. ひと桁数字は全角
  2. ふた桁以上は半角

に揃えます。

たいてい、数字は全角と半角が混ざっています↓

Wordの「高度な検索と置換」で、揃えます。


手順1

一度、すべての数字を全角にします。

「高度な検索と置換」を開き、下の画面の設定で、半角数字を探します。

検索対象に入力する文字は→ [0-9] ←半角で入力してください

青い部分が、検索された半角数字です↓

下の「文字種の変換」で、「全角」を選びます。

これで、半角数字が全角になりました↓

手順2

ふた桁以上の数字を半角に変換します。

「高度な検索と置換」を開き、検索対象に []{2,} と入力します。

注)赤い字だけ、全角で入力してください

注)検索対象の意味は、ふた桁以上の全角数字を選びなさい、です。

ふた桁以上の全角数字が選ばれました↓

次に、「文字種の変換」→「全角」とします↓

ふた桁以上の数字が、半角になりました↓

赤囲みの数字は、全角のままです。

これで、ひと桁の数字は全角。ふた桁以上は半角になりました。


テスト用原稿→数字の原稿01


 

Wordの高度な検索と置換で、第○章の行にスタイルをあてる方法

第○章の行に、スタイルをあてる方法です。

これを覚えると便利です。

原稿はこれ↓

検索対象 → 第[0-90-9]{1,2}章

「置換後の文字列」の空欄を触ってから、「スタイル」を選びます。

「書式」にスタイル名が表示されたところで、「すべてを置換」をクリック

スタイルが適用されました。

この適用されたスタイルを、InDesignのスタイルとリンクさせることができます。

自動リンクなので、早くて間違いがありません。